高齢化社会が進行中の現代では、高齢者向けにさまざまな施設が存在し、介護が必要な方やその家族は、どの施設を利用すれば良いのかで悩むことも少なくないようです。しかし、医療機関との連携が密に取れ、入院するほどではなくても、日常生活を安心しておくれるようなリハビリが必要な場合には、老人保健施設が最適でしょう。
老人保健施設は、医療法人や福祉法人によって運営されている公的な施設であり、介護保険が利用できるので、民営の老人ホームと比べると比較的料金が安く設定されています。入所には、要介護1以上の認定を受けた65歳以上という条件や、施設によっては感染症がないこと、安定した身体状態で入院の必要がないことなどが条件になっています。また、入所期間については、3ヶ月から1年程度となっており、3ヶ月に1度行われる判定で退所が可能と判断された場合には、継続して入所できません。
ちなみに、老人保健施設が他の高齢者施設と違う最大のポイントは、日常生活への復帰を目的としていることです。作業療法士や理学療法士が在籍しており、本格的なリハビリテーションを受けることができます。さらに、医療機関との連携体制も整っており、万が一の緊急事態においても、医師や看護師などの専門スタッフが迅速に診察や処置を行ってくれるのも他にはない魅力です。
したがって、病気で療養していたり、リハビリをしっかり行い、日常生活への復帰を目指している高齢者にとっては、頼りになる施設と言えるでしょう。